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研究内容

基礎実験

2015年【詳細】

  
2015年1月31日
場所 滋賀医科大学動物生命科学研究センター
実験者及び協力者 木須、梅根、尾原、松原、山田、加藤、土屋、板垣、河本、中川、吉田
内容 カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析
コメント 今回は、子宮を2時間及び8時間虚血(温阻血)したモデルを作製しました。2個体を並列して行う手術にもだいぶ慣れることができました。また、翌日の実験に備え慶應大外科の尾原先生、松原先生、山田先生も実験に参加し、腹腔内解剖の確認を行いました。
  
2015年2月1日
場所 滋賀医科大学動物生命科学研究センター
実験者及び協力者 木須、梅根、安達(慶應大 産婦人科)
尾原、松原、山田(慶應大 外科)
加藤(国際医療福祉大学三田病院 移植外科)
土屋、板垣、河本、中川、吉田(滋賀医科大学動物生命科学研究センター)
内容 カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植予備実験
コメント 今回は、カニクイザルを用いて脳死ドナーを想定した子宮同種移植予備実験を行いました。ドナーの開胸開腹を行い、大動脈、下大静脈を含めた血管を剥離し、大腿動脈から輸血のために瀉血を行い、大動脈をクロスクランプ。臓器保護液で腹腔内臓器を灌流させ、大血管を含めた子宮を体外に摘出しました。並行してレシピエントの骨盤内血管剥離を行っておき、摘出子宮をbacktableで処理を行い、レシピエントの腹腔内に移動。顕微鏡下にて血管吻合を行いました。ドナー、レシピエントに分かれ、同種移植の一連の手技の流れ、輸血の準備などを確認することができ、本番に向けた準備として大変有意義な実験となりました。
  
2015年2月28日~3月1日
場所 滋賀医科大学動物生命科学研究センター
実験者及び協力者 木須、梅根(慶應大 産婦人科)
尾原、松原、山田(慶應大 外科)
加藤(国際医療福祉大学三田病院 移植外科) 佐伯(麻酔科)
土屋、板垣、河本、中川、吉田(滋賀医科大 動物生命科学研究センター)
石垣、伊藤(滋賀医科大 病理学講座疾患病理制御部門)
椎名(東海大 基礎医学系分子生命科学)
内容 カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験
コメント 今回は脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験を行いました。実験を行うにあたり、何度も事前にミーティングを行い、手術術式、免疫抑制剤投与、感染症対策、手術の人員配置、輸血、臓器灌流などについて多くの議論を重ね準備を行いました。また、事前のMHC解析、MLR解析、FACS解析、DSA解析なども行い、対象個体の選定にも多くの時間をかけました。
コメント 手術当日はドナー・レシピエントに分かれ、ドナー手術から開始しました。予定通りに手術を行い、レシピエントの手術も開始しました。途中、麻酔関連のトラブルにより、急遽 、対象個体を変更するハプニングが生じ、新たなレシピエントの手術が夜の7時半となってしまいました。そのようなハプニングにも関わらず、各々の研究者が自分の担当の仕事を着実にやり遂げ、無事に手術を終了することができました。手術が終了したのは翌朝4時となってしまいましたが、研究者の方々、センターの方々共に疲労した表情は誰ひとり見せず、全員が達成感で満たされた表情をしておりました。
  
2015年4月4日
場所 滋賀医科大学動物生命科学研究センター
実験者及び協力者 木須、梅根、安達、土屋、河本、中川、吉田
内容 カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析
コメント 今回は、子宮を4時間及びコントロールモデルを作製しました。準備や手術を順調に進めることができました。また、先日の子宮同種移植後の個体の術後観察を行い、子宮頸部生検やエコーを施行しました。
  
2015年5月9日~5月10日
場所 滋賀医科大学動物生命科学研究センター
実験者及び協力者 木須、野上、的場(慶應大 産婦人科)
尾原、松原、山田(慶應大 外科)
加藤(国際医療福祉大学三田病院 移植外科)
佐伯(済生会神奈川県病院 麻酔科)
土屋、板垣、河本、中川、成田、吉田(滋賀医科大 動物生命科学研究センター)
石垣、伊藤(滋賀医科大 病理学講座疾患病理制御部門)
椎名(東海大 基礎医学系分子生命科学)
内容 カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験
コメント 今年2回目の脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験を行いました。前回同様、実験を行うにあたり、事前にミーティングを行い、前回の課題点、手術術式、免疫抑制剤投与、感染症対策、手術の人員配置、輸血、臓器灌流などについて多くの議論を重ね準備を行いました。特に麻酔管理が重要課題と考え、今回の実験では本格的な麻酔器を導入することとしました。 手術当日はドナー・レシピエントに分かれて行いましたが、手術前の準備も慣れてき始め、順調に準備を行うことができ、予定通り手術を開始できました。本格的な麻酔器の導入により術中麻酔管理も十分に行え、安定した全身状態で手術が進行されました。ドナー、レシピエント手術ともに順調で、予定通り深夜0時に手術終了となりました。術中大きなトラブルなく、意図した手術を行うことができました。手術終了時には研究者の方々、センターの方々共に前回よりも疲労感を感じさせない余裕のある表情でした。
  
2015年7月25日
場所 滋賀医科大学動物生命科学研究センター
実験者及び協力者 木須、安達、的場(慶應大 産婦人科)
尾原、松原、山田(慶應大 外科)
加藤(国際医療福祉大学三田病院 移植外科)
佐伯(済生会神奈川県病院 麻酔科)
土屋、板垣、河本、中川、成田、吉田(滋賀医科大 動物生命科学研究センター)
石垣、伊藤(滋賀医科大 病理学講座疾患病理制御部門)
椎名(東海大 基礎医学系分子生命科学)
内容 カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験
コメント 今年2回目の脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験を行いました。前回、前々回の移植モデルでは術後に拒絶反応がみられたため、今回は事前のチーム内での入念な打ち合わせの結果、免疫抑制剤のプロトコールを変更しました。また、術式に関しても手術直前のミーティングにより、血管吻合手技をより大血管で行う術式に変更し、手術に挑みました。 ドナーの手術は時間は要するものの、複雑な手術手技は安定化し、順調に行うことができました。また、レシピエントの手術では、血管吻合を大血管で行うことで、手術時間をこれまでより大幅に短縮できました。その結果、これまでに行った同種実験の中で最短の手術時間となり、初めて日にちを跨がずに手術を終えることができました。これは、手術手技の安定化、術式の変更のみならず、多くのメンバーが一つのチームとして一丸となってまとまったことを反映した証しだと思われます。今後の実験においてもチームのさらなる飛躍が期待できます。
  
2015年9月12日~13日
場所 滋賀医科大学動物生命科学研究センター
実験者及び協力者 木須、安達、野上、中川(亮)、板垣、河本、中川(孝)、吉田、成田
内容 カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析
コメント 今回は、子宮を30分、1時間、4時間の虚血モデルを作製しました。準備や手術を順調に進めることができ、タイトなスケジュールでしたが予定通り実験を行うことができました。また、先日の子宮同種移植後の個体の解剖を行い、拒絶された子宮の摘出を行いました。
  
2015年10月17日
場所 滋賀医科大学動物生命科学研究センター
実験者及び協力者 木須、安達、神野、土屋、中川(孝)、河本、吉田、成田
内容 カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析
コメント 今回は、子宮を30分、1時間の虚血モデルを作製しました。日帰りのタイトなスケジュールでしたが予定通り実験を行うことができました。そして、ようやく昨年6月から開始した虚血及び再灌流障害の解析の実験を1年5ヶ月越しに終えることができました。この実験だけでも19回の実験を行いました。得られたデータをまとめ、新たな知見が得られればと思います。
  
2015年12月12日~13日
場所 滋賀医科大学動物生命科学研究センター
実験者及び協力者 木須、安達、加藤、山田、土屋、中川(孝)、河本、吉田、成田
内容 カニクイザルを用いた子宮移植を見据えた脳死ドナー臓器灌流方法の検証
コメント 通常の脳死ドナーからの腹部臓器摘出では、臓器摘出前の臓器灌流においては骨盤内の臓器の灌流は行われません。子宮は骨盤内臓器であり、脳死ドナーからの子宮提供を見据えた場合に、子宮も灌流する必要があります。そのため、現行の灌流方法を変更して子宮を灌流できる方法として、大腿動脈もしくは外腸骨動脈からの灌流方法を検討しております。しかしながら、灌流方法を変更することで、腹部臓器への影響が出ないことが必須条件となり、本実験ではその検証を行っております。 今回が初回の実験となりましたが、外腸骨動脈からの灌流を行い、各臓器の組織を経時的に採取し、酵素活性や病理組織学的所見を検討しました。予想以上に検体数が多く、検体処理に最初は大変手間がかかりましたが、しっかりと解析を行っていきたいと思います。

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